社会保険の強制加入や滞納相談 2016.06.10
マイナンバー制度が今年からスタートし、厚生労働省は法人の社会保険未加入事業所の洗い出しにのりだし、各事業所に加入するよう手紙を送り回答を求めています。
社会保険・厚生年金への加入はさけられない?
法人もしくは従業員5人以上の事業所であれば原則として社会保険への加入が義務付けられており、パートであっても労働時間等によっては加入の対象となります。立ち入り調査等で未加入が発覚すれば遡及して加入という可能性もあります。実際に県内でも立ち入り調査で2年遡及という例が報告されています。
強権的な徴収
社会保険料の事業主負担分は中小業者にとっては非常に重いものです。社会保険料滞納者に対する徴収も強権的になってきており、連日相談が寄せられています。全商連も加盟する全国中小業者団体連絡会と厚労省との交渉では、日本年金機構は滞納者の相談について実情に合わせるよう指導していると回答しています。しかし現場では「つぶれても仕方がない」「お金を流用しているんだろう」「払っていないのだから差し押さえるだけ。5月になると怖い人が来る。私は上司の指示に従うロボットです」など、相模原年金事務所の対応はひどいものです。相談にいっても渋々といった感じで、「差し押さえをされたら従業員の給料も払えない」と涙ながらに訴えると「それは事業主さんの方で考えてください」という始末です。(従業員の給料は差押禁止財産)二度の交渉でなんとか差押えをやめさせ、当面の分納を認めさせました。
職員は徴収率を上げることだけにとらわれ、机上の数字だけしか見ていない節があります。実態を知らせ猶予申請などをするとともに、給与をはじめ、経営環境の見直しが必要です。また、国に中小企業の社会保険料に対する減免制度などを作らせることも大切です。一人で悩まず深刻な状況になる前に民商にご相談ください。
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